06.10
「金塊」密輸事件と地下経済
一連の「金塊」密輸事件は、韓国、中国本土、台湾、香港と北九州のヤクザ・コネクションを浮き彫りにした。
「金塊」密輸ルートの点と線
2016年の夏頃から、「金塊」の密輸・強奪事件が相次いで起こっています。
これら一連の事件の舞台となっているのは北九州。
それぞれの「金塊」密輸事例は、この地域が、地下経済の新たな入り口になっていることを暗示しています。
・・・唐津市の名護屋漁港から直線距離で30~40kmで壱岐島、さらに壱岐島から50kmのところに対馬があります。その向こうには朝鮮半島が横たわっています。海上の密輸ルートが浮かび上ってきます。
「金塊」の密輸は、窮したYAKUZAの新たな資金源
2016年夏から立て続けに起こっている「金塊」強奪事件を時系列に並べて見ると以下のようになります。
・・・東京・銀座の路上で金塊を売却した代金4000万円が奪われた事件以外は、すべて北九州で起きています。
・・・こうした一連の「金塊」強奪事件について、警察庁の組織犯罪担当者は多くを語りたがらないようです。
さらに、捜査当局は、韓国、中国本土、台湾、香港に地理的に近い北九州が、明らかに日本で増大している金密輸ビジネスの拠点となっているにもかかわらず、これについて口を開こうとしないのです。
「Tokyo Vice」の著者で、日本の「ヤクザの地下経済」に詳しい、ジェイク・エーデルスタイン(Jake Adelstein)は、「金の強奪と密輸犯罪の急激な増加の背景には、日本のヤクザが新たな資金源を金(ゴールド)の非合法な取引に求めるようになったからだ」と言っています。
・・・エーデルスタインは、「日本の銀行は、組織犯罪グループのメンバーによって運営されている口座に対する規制を冷酷に実施している。金(ゴールド)は銀行口座を持っていない場合に非常に有用な通貨として機能している」と言います。
全容解明に及び腰の警察とマスコミ
金(ゴールド)は、何千年もの間、「正貨」であり続けてきました。
・・・唐津市の漁港で差し押さえられた206kgにも及ぶ「金塊」については、門司の税関当局が純度を分析しているということから、この金(ゴールド)の延べ棒には、純度を保証するフォーナイン(99.99)とシリアルナンバー(金地金番号)が削り取られていたことが分かるのです。
・・・つまり、九州で連続的に起こっている「金塊」強奪・密輸事件の背後には、朝鮮、中国と日本側の窃盗団グループと闇市場で大量の「金塊」をさばく能力を持った非合法な“闇金(ゴールド)業者”の存在がある、ということなのです。
マスコミが報じているような、消費税の8%を狙った小規模の犯罪などではない、ということです。
共謀罪の強行採決との関連
・・・しかし、シリアルナンバー(金地金番号)を削り取り、追跡不能にした「金塊」を取り扱う犯罪組織の密輸システムは、西側の監視網を巧妙にバイパスするように構築されています。
この犯罪組織には専門家が関わっていることが明らかで、日本の地下経済が大きな広がりを持っていることが分かるのです。
「金塊」を売って得た資金は、いったい、どこに行ったのでしょう。
・・・おそらく、それは、共謀罪の成立が難航したときに、政権からひょいと出されるかもしれません。
「国民のみなさん!ほら、だから共謀罪は必要不可欠なんです!」・・・
日本円は奴隷の通貨
・・・前号のメルマガ第208号パート2で、私は、ミスター・ゴールド氏の言葉--
「金(ゴールド)は王の通貨。銀(シルバー)は教養のあるものの通貨。物々交換は労働者階級の通貨であり、負債は奴隷の通貨である」を引用しました。
この理由を分かりやすく説明したいと思います。
驚いたことに、日本の貴金属投資コンサルタントのほとんどが、「金(ゴールド)は投資」だと言っています。これは、重大な間違いで、それがゆえに、日本の貴金属投資コンサルタントの多くが投資家たちに不利益を与えていることに気がつかなければならないのです。
・・・日銀券には「借用証書」を意味する言葉は印刷されていませんが、本質的には紙幣を使っている国民に自動的に借金を背負わせる米ドルと同じです。それは、英ポンドであろうと、フランス・フランであろうと、ドイツ・マルクであろうと、カナダ・ドルであろうと、中央銀行が発行した紙幣であれば、すべて同じです。
・・・米国では、中流層はますます縮小しており、国のおよそ3分の2の人々が、毎月の給料を使いきるような、ぎりぎりの生活を余儀なくされています。そんな状態であるにも関わらず、マイナス金利を導入すれば、それこそ最低限の生活水準さえ維持できなくなって、最悪、餓死者が出るでしょう。すでに、そうなっていますが。
変化しているのは金(ゴールド)の価値ではなく通貨の価値のほう
・・・金相場は、2001年1月の安値から同時多発テロを挟んで、2011年7月のピークに向けて上昇しています。しかし、これには消費者物価指数(CPI)が考慮されていません。果たして、本当に金(ゴールド)は値上がりしたのでしょうか?
・・・今、私が間違いを書いたことに気が付いた方は、経済サバイバルができる人なのかも知れません。
実は、金(ゴールド)は値上がりもしないし、値下がりもしないのです。
・・・あくまでも、「正貨」である金(ゴールド)」から見た場合、ドルの価値が変動しているに過ぎないのです。一刻も早く目覚めてください。不換紙幣の罠に気が付いてください。大きな変動が足音をたてて迫ってきています。