06.08
ミニ氷河期(小氷河期)
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ミニ氷河期・・正式には小氷期という。”ミニ”という文字が付くだけに氷点下を大きく上回ることはなく、平均的に気温が下がる時期をそのように言います。といっても、場所によっては真夏に雪が降る、オーロラが見えるといった文献も残っています。
・2015年7月初旬、イギリスのウェールズで英国王立天文学総会が開かれました。
研究する学会員のほとんどが今後15年以内に地球はミニ氷河期といえる時代に入るという予測を立てました。天文学の知識に長けた人ばかりが集まるという英国王立天文学総会。そんな人たちがミニ氷河期が到来する確立は97%だというのだからその時代が本当にやってきてもおかしくはありません。 研究の代表でこの発表をしたのがヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授。
発表の予測は最新テクノロジーによるデータから算出したものだそうです。教授によると太陽の活動には周期的な勢いの増減があり、その原因は太陽内部の複雑な磁場の変化によるものだといいます。
その変化を捉えることは昔は難しかったようなのですが、現在の発達した技術により、太陽の活動の周期を予測できるようになったのだとか。
そして算出したデータから太陽の活動が2030年に現在と比べ60%衰退するということが判明。地球の温度が全体的に下がり、ミニ氷河期が到来するというわけです。
・英ウェールズで7月9日に開かれた王立天文学会で英国の研究者が驚くべき発表をした。
今後15年ほどで太陽の活動が60%も減衰するというのだ。英テレグラフ紙を含めたメディアは「ミニ氷河期に突入」というタイトルで記事を打った。
氷河期と言えば、一般的には地球が長期間にわたって氷に閉ざされるイメージがある。海や運河が氷床に被われて、人間や動物の生活に大きな支障をきたす印象がある。
研究発表をしたのは英ノーザンブリアン大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授。太陽の内部にある磁場の変化によってミニ氷河期が訪れる可能性を示唆した。
・英紙インディペンデントや米紙ウォールストリート・ジャーナル(いずれも電子版)などによると、この研究結果は、英ノーサンブリア大で応用数学や天文学を専攻するバレンティーナ・ザーコバ教授の研究チームが今月、英ウェールズで開かれた王立天文学会の国立天文会議で発表したものだ。
・日本はどうなるのか?
東京で言えば夏は最高気温が20℃くらいになるとの予想。
冬は氷点下になりそうですが生命活動ができなくなるほどではないでしょう。ただ北海道付近は厳冬になり、どうなるかは予測できません。また生命活動に支障はないとは言え経済的にはかなりの痛手。
国内自給率が少ない日本は輸入を頼りにしていますが、ミニ氷河期の到来で他の国も自給率が低下。結果、輸入に支障が出て困窮生活が待っているかもしれません。
・ちなみにこのミニ氷河期は太陽活動の影響のほか、火山活動も影響しています。火山の噴火で火山灰が雲のように地球を覆い、日光を遮断。二酸化炭素の作用も働き、気温が下がってしまうことが懸念されています。
・太陽の黒点活動には周期がある
地球はミニ氷河期(小氷期)へ向かっている可能性があると科学者が懸念を表明した。
太陽活動周期の新モデルは、その11年周期における不規則性をこれまでにないほど正確に予測する。本モデルの予測によれば、太陽活動は2030年代に60%低下し、1645年に始まった小氷期と同じような状態になるそうだ。
・太陽活動が10~12年の周期を持つことが発見されてから172年が経つ。
しかし、各周期の状態はそれぞれわずかに異なり、これまでこうした変動を完全に説明できるモデルは存在しなかった。
・現在は第24周期に当たる
太陽の黒点の数を調べることで、太陽活動が10~12年ほどで周期的に変化することが発見されたのは1843年。ガリレオ・ガリレイが1745年に黒点を観測した後、次の太陽活動周期の始まりを告げる黒点が現れた1755年から始まった周期を第1太陽周期として、2008年12月から現在は第24太陽周期にあたる。
・2030年に第26周期がやってくる!
このモデルでは、第25太陽周期に波のペアが次第に相殺するようになり、2030年代に当たる第26太陽周期には、太陽活動の有意な減少が引き起こされる。これは1645年から1715年に生じた「マウンダー極小期」と呼ばれるミニ氷河期と同様な状況になると予想している。
・マウンダー極小期とは?
1645~1715年に起きた、太陽の黒点が激減した期間の名称である。太陽活動は著しく低下し、普段なら凍ることのない河川が凍結し、雪原の雪が年間を通して残るなど、地球の気候に大きな影響を与えた。テムズ川ではロンドン橋付近が凍結し、その上で市が催されている。
・マウンダー極小期は太陽活動が著しく鈍くなり、世界中で寒冷化が起こる。
貴重な食糧源である穀物類が育たなくなり、各地で治安や情勢の乱れが起きるという歴史を繰り返してきた。また、同時に厳しい飢饉になる場合も多く、世界中で多くの人間が命を落とした。
・仮に現代の社会にマウンダー極小期が訪れたとしたらどうなるだろうか。
地球温暖化に警鐘を鳴らす学者の中には
「温暖化による高温化とマウンダー極小期の低温化はそれぞれ相殺して地球環境は安定化に向かう」
という仮説を述べる者もいるが、その他多くの意見は
「寒暖差がより激しくなる可能性が高く、気候変動や自然災害の規模もそれに比例して大きくなる」
といったものや
「現在でも世界中で食糧が足りていないところに追い打ちをかけるように食料生産の減少が広がり、食料価格の高騰による社会的混乱が起こる可能性があり、世界中が繋がっている現在に混乱が起きれば、世界中により大きな影響をもたらすのではないか」
といった意見もある。
・70年前のマウンダー極小期には、世界的に気候が寒冷化して農作物の不作が続き、大規模な飢饉が各地で発生した。また1665年にはロンドンでペストが大流行し、1669年にはイタリアのエトナ火山の噴火も起こった。日本では1703年に関東地方で元禄地震、1707年には南海トラフ連動型の宝永地震、その49日後に富士山が宝永大噴火を起こすなど、災害と飢饉が続いた。
・「不気味なほど静かな太陽」地球が「小氷期」に入るとどうなるの?
氷床はヨーロッパの半分以上の大きさに達しており、それはカナダ北部からロシア北部の海岸にまで拡大中です。ウィスコンシン大学のアナスタシオス・ソニス教授は「私たちはすでに寒冷化の時代に突入しています。そして、これは少なくとも15年間は続くと考えられます」と述べ、地球温暖化が間違いであることを指摘。
ロシアの学者たちも「地球は寒冷化に突入しつつある」という研究結果を発表しており、そのいずれもかなり近い将来に猛烈な寒さが地球を襲う可能性を示唆しているのです。