2017
08.31
08.31
米ハリケーン、テキサス州で洪水被害 豪雨なお続く
[ヒューストン 27日 ロイター] – 米テキサス州では27日、ハリケーンから熱帯低気圧に変わった「ハービー」による大雨でヒューストンなどが洪水被害に見舞われ、住民がボートで避難する事態となっている。大雨は今後も数日間続く見通しだ。
ハービーは25日夜にテキサス州に上陸。上陸時の勢力は「カテゴリー4」と、同州に上陸したハリケーンとしては1961年以来の強さとなった。
家屋の屋根が飛ばされ、建物が損壊したほか、沿岸部では浸水が見られ、27日時点で約28万世帯が停電している。これまでに少なくとも2人の死亡が確認されている。
ヒューストンでは河川や用水路が氾濫し、一部地域では胸の高さまで浸水した。
再保険会社エーオン・ベンフィールドの気象専門家スティーブ・ボーウェン氏は「ヒューストン史上、最も悲惨な洪水被害だ。前例のない量の雨が降っている」と述べた。
ハービーの中心は依然としてヒューストンから約200キロの位置にあり、30日にかけて市内にゆっくり接近すると予想されている。ハービーは風速が弱まったことから26日に熱帯低気圧に変わったが、今後も数日にわたり豪雨が続く見通しで、死者はさらに増えることが予想される。
テキサス州のアボット知事は記者会見で、27日には新たに竜巻警報が発表される見込みだと述べた。
知事はまた、行方不明者の捜索や救助、清掃に当たる兵士2800人を派遣すると発表、他州からも救急隊員が派遣されると明らかにした。
ホワイトハウスの報道官は、トランプ大統領が29日にテキサス州を訪問し、被害状況を視察すると明らかにした。
ハービーの影響で、メキシコ湾岸の製油所や洋上石油プラットフォームでは生産が停止している。