01.08
イスラエル、シリア、パレスチナ自治区などが80年ぶりの大雪に見舞われ中東は他の砂漠の国々も各所で歴史的な大雪となっている
80年ぶりのパレスチナの大雪を伝えるエジプトのメディア
冒頭のエジプトの報道にあります「パレスチナ」というのは、狭義には、イスラエル、パレスチナ自治区、ヨルダン、レバノン、そしてシリアの一部などになり、たとえば、日本の外務省の説明では下の領域をパレスチナと呼んでいます。
このような地政学的な意味の領域はともかく、現在、このパレスチナとその周辺地域、つまり、イスラエル、パレスチナ自治区、シリアなどが、とても稀といえるほどの大雪に見舞われていることが相次いで報道されています。
また、トルコでもほぼ全土で雪が観測され、場所より大変な大雪となっていることが報じられ続けています。
気候の配置が世界の各所で異常な状態となりつつありますが、現在の中東の大雪は「 80年ぶり」という報道もあったり、あるいは、「かつてない」という表現もあり、いずれにしても、大変な気候の激変に見舞われているようです。最近の中東各地の様子をご紹介します。数日前の、サハラ砂漠で37年ぶりの「砂漠の雪」 2016/12/22
という記事では、サハラ砂漠に観測史上で最大の量だと思われる雪が降ったことをご紹介しました。
また、12月20日からの数日間は、サウジアラビアでも砂漠に雪が積もる光景が各地で出現していたようです。
内戦中のシリアでも、各地で大変な雪となっています。
このような中、クリスマス・イヴの 12月24日、シリアの難民キャンプで、雪によりテントが崩壊するという事案が発生し、難民の子ども2人が死亡するという出来事が報じられています。
現在、大体、下の青で示した領域の多くで雪が降り、場所によっては猛吹雪に至っています。
このあたりは、通常なら、少なくとも「大雪」が連続して降るような地域ではなく、中東地域の気候の変化がかなり大きくなっていることが伺えます。
今後このような範囲が拡大していくのか、そうではないのか今はわかりません。