2018
01.26

群馬・草津白根山が噴火

地球環境, 火山, 自然災害, 防災, 防災・セキュリティ

 山頂付近から回収された、スキー客が避難で置き去りにした道具。火山灰のような物がこびりついている=2018年1月23日午後、群馬県草津町【時事通信社】
 23日午前9時59分ごろ、群馬県の草津白根山の本白根山(2171メートル)が噴火した。同県草津町の草津国際スキー場で訓練中だった自衛隊員らに噴石が当たり、男性陸曹長(49)が死亡。他の隊員7人とスキー客ら4人の計11人が重軽傷を負った。気象庁は草津白根山の噴火警戒レベルを3(入山規制)に引き上げた。本白根山は約3000年前に噴火した記録があるが、近年は活動が確認されていなかったという。
 噴火による噴石がゴンドラに当たり、窓ガラスが割れてスキー客らがけがをした。草津町役場によると、噴火の影響で停電し、ゴンドラにスキー客らが閉じ込められた。予備電源で動かし、外国人19人を含む乗客ら約80人は山頂駅付近に退避。自衛隊のヘリコプターなどで午後5時10分ごろ、全員の救助が完了した。
 防衛省によると、草津国際スキー場で訓練中だった陸自隊員8人が噴石で負傷し、うち1人が死亡。負傷者のうち5人は重傷で2人が軽傷という。現場では当時、陸自第12旅団(群馬県榛東村)のヘリ部隊30人がスキー訓練を行っていた。防衛省は当初、雪崩に巻き込まれ自衛隊員が負傷したとしていたが、隊員の負傷はいずれも噴石によるものと訂正。雪崩の発生は確認できないとした。