10.25
朝鮮半島有事 在韓邦人退避、有志連合で 米豪加と連携、自衛隊機活用
10/25(水) 7:55配信
政府が、米国の軍事行動などに伴う朝鮮半島有事にあたり在韓邦人を避難させる非戦闘員退避活動(NEO)について、米国やオーストラリア、カナダを中心とした有志連合による枠組みでの対処を検討していることが24日、分かった。邦人退避に自衛隊機を活用するには韓国政府の同意が必要で、韓国で抵抗感の強い自衛隊を有志連合の一角と位置づける方が同意を得やすいと判断している。
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各国の退避活動で日本が主要な中継地点になることを念頭に、政府は米国とともに有志連合構築を主導する。軍事作戦とは切り離した有志連合の正当性を印象づけるため、退避活動という人道的措置に関する国連決議の採択を求めることも視野に入れている。 韓国国内には仕事などを理由とする長期滞在の日本人が約3万8千人、観光などが目的の短期滞在が約1万9千人で計約5万7千人いる。米国人は20万人以上で、オーストラリア人やカナダ人も多いとされる。
北朝鮮が弾道ミサイル発射や核実験で挑発をエスカレートさせれば米軍の北朝鮮への軍事攻撃とそれに対する北朝鮮の韓国攻撃などに発展する危険性が高まる。有事が不可避の情勢となれば政府は在韓邦人に退避を勧告し、早期に民間航空機で日本へ帰国させる。
ただ、企業の駐在員や在韓日本大使館関係者、政府職員のうち一部はその後も韓国国内にとどまらざるを得ないとみられる。そうした邦人を有事が目前に迫った段階で緊急退避させなければならない一方、民間機は運航していない可能性が高く、自衛隊の輸送機の派遣が不可欠となる。
政府内には、有事が迫れば韓国政府は自衛隊機の派遣を拒否しないとの指摘があるが、韓国世論の動向が見極めにくいことも踏まえ、有志連合を構築することが得策との見方が多い。
NEOで有志連合が機能すれば、韓国国内での輸送を調整しやすくなる利点もある。有事が迫れば民間空港が閉鎖される事態が想定され、運用が過密化する軍用空港での離着陸や駐機場の割り振りを有志連合の連携で円滑化できる。