2017
09.08

ミサイル発射、漁船に自動速報へ…数分で伝達

アラート

 北朝鮮によるミサイル発射が相次いでいることを受け、水産庁は、操業中の漁船に発射情報を自動的に伝える新しい無線システムを導入する方針を固めた。

 これまで漁船への情報伝達には、文面を無線で読み上げるなどの「手作業」が必要で、夜間などは即時対応が難しい場合もあった。早ければ来年度にも導入し、発射情報が数分で漁船まで届く態勢を整える。

 北朝鮮がミサイルを発射した場合は現在、内閣官房が水産庁などにメールで速報し、同庁が「漁業安全情報」として、漁協などが運営している全国約580か所の漁業無線局に転送。無線局で職員が文面を読み上げ、漁船に伝えている。

 今年3月、ミサイルが日本海の排他的経済水域(EEZ)に落下した際は、内閣官房からのメールを受けた水産庁の職員が手作業で無線局などに転送していたため、漁業安全情報の発信が遅れた。同庁はその後、メールを自動転送するシステムを導入し、無線局までは数分で情報が届くようにした。だがメールを受けた無線局の多くは24時間対応ではなく、夜間や休日は速報できないのが現状だ。