2017
07.10

「リッチスタン」とは何か(20)

リッチスタン, 世界情勢, 世界経済

日本と世界の情報ブログ   2017-07-07
(20)日本の大企業の合法的脱税不足分を国民に補わせる!
 「しんぶん赤旗」(2013年8月25日付)が、東証上場の時価総額上位50社のうち45社が、子会社をタックス・ヘイブンに持ち、その数を354と報じた。そのトップ5は「みずほフィナンシャルグループ」「SONY」「三井住友フィナンシャルグループ」「三井物産」「三菱商事」で、日本政府が出資する「NTT」「JT」も多額の資産をタックス・ヘイブンに投じていると公表した。
 ケイマン諸島だけで、日本の投資残画家は55兆円に達し、アメリカに次ぐ世界第2位である。その分だけ税収が少なくなるため自民党は、大企業対象に法人税を引き下げて好待遇し、減税分を埋め合わせる税収入を、一般国民から「消費税」の名で幅広く徴収する政策をとっている。
 自民党は法人税を現在の32・11%を、数年で20%台まで引き下げる方針を掲げ、2017年4月の29%台後半を目指すとする。大企業がアメリカの真似をする合法的脱税を、アベノミクスの方針から黙認する構えである。大企業の不正による税収入不足分を、一般国民に背負わせることで、貧富の差をさらに拡大するよう、アメリカから命令されているからである。
 小泉・竹中政権が取り入れたのが「トリクルダウン理論」だった。トリクルダウン理論はレトリックに過ぎず、時代遅れの大嘘だったことが明らかになった。リッチスタンの台頭がその証拠である。たとえパイの拡大がみられても、配分の改善が伴わず国民全体の利益に拡大しないのである。
 アベノミクスの円安効果も、莫大な利益を大企業ほど、利益を内部留保に回して経済効果の恩恵が回らず、多くの外国投資家と株主だけが莫大な利益を得るシステムだったことが判明している。
 日銀の「マイナス金利」も一時的なカンフル剤に過ぎず、その付けはやがて国民に回ってくる。自民党はアメリカの支配下、正確にはアメリカを支配する影の政府の支配下にあり、すべて彼らのいう通りに動く傀儡政権である。影の政府は巨大な軍産複合体を牛耳るロックフェラーを筆頭とする12人のユダヤ・シンジケートである。
 ロックフェラーは「FRB(アメリカ中央銀行)」を所有し、「ペンタゴン(アメリカ国防総省)」と二人三脚のため、「NSA(アメリカ国家安全保障局)」「CIA(中央情報局)」「FBI(連邦捜査局)」も彼らの支配下にあり、その方針に逆らう大統領はケネディと同じ運命をたどる。その傀儡の自民党を選挙で支えるのが日本の老人世代である。彼らは疑うことを禁止された体制下で育ち、「太平洋戦争」でも政府の言いなりに従った、いわゆる思考停止世代である。だから「オレオレ詐欺」に何度でも引っかかり、TVの言うことだけを信じて生きている。戦後生まれの団塊の世代も、経済復興を体験した経験からアメリカが大好きで、子供のころからアメリカのTV番組を見て育ったアメリカン世代である。「アメリカに逆らうことは間違いである」と信じ込む世代なのである。
 そのアメリカが日本の全原発の再稼働を「日米原子力協定」を盾に命じると、自民党はその通りに動く。3・11以降、全原発が停止しても電力は十分足りていたが、原発推進派は、火力発電所のエネルギー代が高騰するので安価な原発に戻すことを正しいとした。しかし、その後、その石油の安価状態が続いていく。「のど元過ぎれば熱さ忘れる」のが日本人の常で、過去から学ばないのも日本人の特徴である。今、その高齢者世代を誘導するTV界に異変が起きているが、ほとんどの日本人はそれに気づかない。
(くまチューブ)