2017
09.10

洪水に見舞われ、ボートで避難する人々=米テキサス州

ハリケーン

 洪水に見舞われ、水没した車=2017年8月30日、米テキサス州【AFP=時事】
 米南部テキサス州に記録的豪雨をもたらした熱帯低気圧「ハービー」は30日、メキシコ湾からルイジアナ州に再上陸した。テキサス、ルイジアナ両州の州境を中心に今後も数日間にわたり雨が降り続く見通しで、当局は警戒を呼び掛けている。テキサス州の避難者は3万2000人を超えた。米メディアによると、これまでに確認された死者は少なくとも31人。死者は38人という報道もある。豪雨が続く中、当局は連日水没した住宅などからの救助作業に追われており、犠牲者はさらに膨らむ恐れがある。
 全米第4の都市ヒューストンの降雨はピークを越え、報道によると水も引き始めている。ただ、同市を含むハリス郡は4分の1以上が水没したと推定されている。
 一方、豪雨被害は東に広がっており、ルイジアナとの州境に位置するテキサス州東部ポートアーサーで洪水被害が確認された。ルイジアナ州は2005年にハリケーン「カトリーナ」が直撃し、同州を中心に1000人以上の犠牲者を出しており、警戒が強まっている。
 ロイター通信によると、住宅被害は4万9000棟近くに上り、1000棟以上が損壊した。ハービーに伴う経済損失は、インフラや経済への被害などから510億~750億ドル(約5兆6000億~8兆3000億円)に上るという試算もある。洪水からの復旧は「何年も」(連邦緊急事態管理庁)かかるとみられている。